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by kgapk2004
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ダークナイト

ダークナイト_c0005235_19263020.jpg


アメコミヒーローものなんていつぞやのスパイダーマン以来
バットマンもティムバートン版2作を子供の頃に見て以来で
ジョエル・シュマッカー版2作、そしてダークナイトの前作に当たる
バットマン・ビギンズも未見。おそらくそのへんで評判を聞かないと手を出さなかったでしょう。。。
さて、アメコミヒーローと言えば異形なスタイルももちろんなんですが必ず「歪み」が入ってるもの。
スパイダーマンは落ちこぼれの変身願望だし、バッドマンは金持った正義フェチの道楽
そういった表向きは正義の見方に見えていても、実は暗い自己願望が隠されている
そういう2面性がまさに仮面の表と裏に隠されてる、みたいな「大人の視点」というのが
必ずあるのですが、これまさに国産ヒーローものも同じく、敵と同じ体に改造され
アイデンティティに悩みながら戦う仮面ライダー始めとする石の森ヒーローや
社会派エピソードが頻出した初期ウルトラなど、しばしば善悪の揺さぶりや
アイデンティティの葛藤のようなテーマはヒーローものにはついて回る話なんですが
ダークナイトはとりわけそういった善悪へのゆさぶりや2面性といったヒーローもののもつ
「歪み」にざっくり斬り込んだ話。タイトルに「バットマン」が入らないとこからして異色です。

これ前作をみてないから、比較のしようがないんですが、続編と考えるとかなりエライことに
なってるなぁーと思います。筋がおよそハリウッドらしくないんですよね。
戦争映画でないのに重要人物があっけなく死んだり
主人公が続編に続投できない状況近くにまで追い込まれてたり(でも続編は制作中)
正義という言葉の重さや偽善性にもこれでもか、と踏み込んでいて、ジョーカーが
愉快犯的にどんどんその正義を秤にかけ、揺さぶりを賭けてくる、という。
正義の解釈に関して、ここまで踏み込んだヒーローものも珍しいんじゃないかな、と思います。。
そして、このジョーカー役の俳優さん(ヒース・レジャー)公開直後に亡くなってしまったみたいで
あの舌をペロペロだしながら喋るキ●ガイじみた演技はかなりはまっていただけに残念です。。
それにしても、とにかく場面転換がサクサク進むので、人物や状況把握にも一苦労した映画
やっぱ前作みてから挑むべきだったかなぁ。。
悪と善が持ちつ持たれつ、どちらもアウトローだし、決定的に手が下せない以上終わることなき
エンドレスバトルになるというジョーカーの持論はルパンを捕まえたとたん
ヘナヘナにやる気を喪失してしまう銭型を思い出しました(笑)。
最も銭型はルパンへの執着が強いだけでアウトローではありませんが。。
by kgapk2004 | 2009-08-08 19:25 | シネマレビュー