GOTH
2010年 07月 11日
超絶的に好きな作品と言うものもなく
短編集のZOOにいくつかお、これはと思う話があったくらい
でもその作風には惚れこんでるため
特にこれといって読むものがないと手にとってしまう
確立の高い作家さんです
こないだ某氏と話してた時にこのGOTHの話がでたので
そーいえば読んでないなと思いさっそく書店でゲット
まず、あとがきで語られる乙一の経緯にシンパシー感じまくり
学生の頃ラノベから読書に入り、その後ミステリーをかじり
ラノベの地位の低さや作風に歯がゆさを感じつつ、実はやりたいことは映画やゲーム制作で
書いた小説が偶然にもミステリー大賞を受賞して、その流れで入ってきた金で
自主製作映画を撮って、さらに嫁さんは押井守の娘で
好きな映画監督がタルコフスキーとかなんとか、なんとも自分の趣味や
ライフスタイルの理想を地でいってる感じでうらやましいw
で、本編、90年代後半のサイコサスペンス&ACブームの洗礼を
浴びてると、そっこまでの斬新さもないのですが
これがラノベで発表されミステリの賞をとってしまったというのが
当時としては大きな事件だったということ
そして「本格」と比べるのは畑違いじゃないかと思いつつ
2つ3つのまんまと騙されてしまったのエピソードがあったので
話の組み立て方はやっぱりうまい人だーなと思った点
現実的なラインで組み立てた退魔モノ、そういう点では京極堂に近い小説なんではないでしょうか。
作者的には妖魔夜行ミステリー版を目指してたらしいですが
まさか一般小説のあとがきで、妖魔夜行の名を目にするとはw
ほんとに一頃のラノベマニアだったんですねぇ・・・
もっともいまのラノベにゃ基本食指が動きませぬが・・・
by kgapk2004
| 2010-07-11 15:12
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