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by kgapk2004
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スワロウテイル

スワロウテイル_c0005235_2321186.jpg斬新で綺麗な映画を撮ることで定評のある岩井俊二監督が構想をずーっと抱えようやっと撮影にこぎつけたらしい作品。無国籍で雑多でとらえどころのない作風ですがchara扮するグリコがいい味だしてます。他にも山口智子、江口洋介、渡部篤郎、等結構な豪華キャスト。邦画ってのはもうずーーっと地味なポジションにありますが、長らくそういった地味な風潮がつづいていたため、自主制作映画風味の作品で、名作と呼べるものが、チラホラ出てくる土壌には育ってきたと思います。そういうインディーズ系統の作品で(感覚的にミニシアター系ってことね)名作が多くでてきたのが、このスワロウテイルが公開された頃だと思うんです。最近の邦画に連なる流れが形成された時期ですな。本作もそういった自主制作風味のどこか分かるやつだけ分かってくれってな体裁を保ってはいますが、セットにしろ、無国籍感を出すのには相当苦心したはず、内容については賛否両論ですが(でもやっぱ長すぎだと思う、ちょいとダレル)作品から滲み出すエネルギーはかなり感じる作品です。欲をいえばもう少し無国籍で雑多な雰囲気を強調して欲しかった。(それこそクーロンズゲートばりの怪しげなセットとかさ・・・)。しかし、基本的に清純的でナイーブな作品ばっか撮る岩井作品の中にあって(そっち系の岩井映画も好きなんだけどさ)、いかがわしさ全開のスワロウテイルは異色なポジションにあると思いますw。こういうのも撮れるんだねぇ。
by kgapk2004 | 2006-03-12 23:13 | シネマレビュー