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by kgapk2004
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ZOO

c0005235_19161035.jpg夏と花火と私の死体で、ジャンプJブックスからデビューした乙一。
その乙一作の、昨年映像化した短編集ZOOの文庫版です。帯にある「なんだこの小説は」という見出しに惹かれて手にとった次第。乙一作品は上で挙げた「夏と花火と~」のみ読んだことがあったんですが、この人も「天使の卵」「おいしいコーヒーの入れ方」シリーズの著者、村山由佳と同じくジャンプJブックスという集英社のある種ライトノベルレーベルからデビューして、普通に一般書籍の書き手へとシフトしていった作家さんですね(2人ともデビュー時から賞をもらってるのが何か象徴的)。巻末を読んでびっくりですが、この人作家になるまでまともに読んだのが「スレイヤーズ」のような純粋なライトノベルしかなかったみたいなので、逆に普通の小説読む人からすれば奇想天外に見えるそのストーリー運びも、ライトノベル経由で培われたのかもw。作風はこの短編なんかでは話の傾向がバラバラなのでなんともいえませんが「ほんとうは残酷だったグリム童話」的なテイストがこの人の持ち味じゃないかな、と。それと最近流行の「ストリートホラー系」みたいのも結構入ってる気がする(リアル鬼ごっことかあのへん)。というかあのへんの走りになったのがこの人なのかな。このzooには世にも奇妙な物語系の話しがつまった短編集で、エピソードの1つ1つがやたら密度が濃いなぁ~と思います。こういう短編集ってよく1つや2ついらん話、気にいらん話が(個人的に)あったりするんですが「ZOO」」は1巻、2巻あわせても(今2巻途中ですが^^;)そういう、捨てエピソードがないと感じたため、個人的にはなかなか大当たりな短編集となったのでした(最近ノベル系は当たりが多い気がする・・・)。また世にも奇妙な~、的ではない類の話もあるので、そっち系ばかりの話という訳でもなく。ただ、微妙にどこかで見たような話が多いのは事実^^;。たとえば「SEVEN ROOMS」は「CUBE」だろう、とか「陽だまりの詩」は「EDEN(漫画)」の序章だろう、とか(ちなみに世にも~的でない、と一番感じたのはこの話)。でも魅せ方がうまいというか、設定は被ってもストーリーの流れはオリジナルだし、どの作品も短編ながら、ちゃんと山場を用意し予想のつかない方向でオチをつけてるのは見事(途中から先が読めるものもありますがw)。
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by kgapk2004 | 2006-09-12 19:04 | ブックレビュー