LOVELESS
2006年 09月 13日
ダウンワードスパイラルと来たら、これも。91年当時レコード会社を傾かせるほどの破格の扱いで金をかけまくった末に完成した1枚。当時としては当然最先端の音だったし、だからといって難解な作品ではなく聴けば聴くほど引き込まれ不思議な魅力を持った1枚。最先端なイメージを損なわないで、しかしこれほど分かりやすい洋楽作品ってのも珍しいんじゃないかと思いますが、どうもこのアルバムで鳴らしてる音は90年代にヴィジュアル系や小室系、果ては今で言うロキノン系のアーティストにまで影響を与え、消費されていったようでw。これもまたそれだけ影響力のあった作品だと言えるはず。そういう作品だといろんなアーティストに消費しつくされた分、原点の作品を聴いても刺激になれたせいで、そこまで魅力的に響かないって現象もよくあると思うのですが、このアルバムは15年ほども前の作品とはいえ、金と手間隙を掛けて作っただけあり、今聴いても充分現役のアルバムに仕上がってます。ただマイブラ自身、この後リリースが完全に途絶えてしまい、容易にはこのアルバムを越えるインパクトのある作品はできないというジレンマもあるのかもしれません。ノイズの洪水とささやくようなヴォーカル(前にレビューした某アルバムとまったく同じ表現になっちまいますが^^;)ちょっとクールで気だるい雰囲気が耳に心地いい1枚。
by kgapk2004
| 2006-09-13 17:33
| 音楽レビュー