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by kgapk2004
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空の向こう、約束の場所

空の向こう、約束の場所_c0005235_16563091.jpgアニメレビューに合わせて、これもレビューに。以前感想をかいた覚えがあるなーと思って調べたら、感想もなにもあったもんじゃない走り書きが・・・^^;。ほしのこえを一人で完成させて注目された深海誠監督の劇場初監督作品。はっきり言うと脚本的にはちょっとしょっぱい部分も目について、賛否分かれる評価に収まってる感もありますが、ちょうど参考にamazonのレビューみて凄い納得したんですが、作品から伝わるナイーブな、どこか清々とした感じは岩井俊二に近いものがありますね。こういう雰囲気作りは日本人特有のもので、海の向こうの作品ではあまり作りえないものだと思います。だから、脚本が凄いというより、雰囲気映画としての魅力が強いかな、と。でも、ストーリー面も賛否分かれるものの、振り返ってみるとかなりいいトコ付いてる作品なんですよね。テーマはまっとうなジュブナイルで少年から青年期に以降する際の挫折に再び対峙し、乗り越えるってテーマを3人の男女と、最近流行りの世界系なテーマを絡めて語った作品だと解釈してます。このテーマが作品の雰囲気にうまくはまってると思います(主人公の親分格が過去に似た経緯を持ってるという演出も、ありがちだけどけっこう憎い)。また、雰囲気はジブリっぽく、世界観は押井作品っぽく、ストーリーはエヴァっぽく(世界系風)と、有名アニメのいいとこどりが1本にして楽しめる作品でもあるかと。その分1つ1つの要素がそれらの作品ほど強く主張してないので、詰め込みすぎてやや散漫な印象も受けるのが欠点なのだろうな、と。よりインパクトのあるオリジナルな設定を生み出し、この雰囲気を保ったまま、ガツンと来るシーンが増えれば、さらに評価は高まるはず。これから先まだまだどんな作品を作るか期待できる監督さんです。今回はとりあえず、終盤の雰囲気が好きでした。
by kgapk2004 | 2006-10-03 16:52 | アニメレビュー