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06年11月HPリニューアルに伴い、ブログタイトルもリニューアル。


by kgapk2004
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沈まぬ太陽(御巣鷹山編)

沈まぬ太陽(御巣鷹山編)_c0005235_15224224.jpg「白い巨塔」以来の山崎豊子作品ですが
他にもあれこれ読んでたり、忙しかったりで
とても全5巻読む時間と気力は無さそうなので
御巣鷹山編となってる3巻にのみ目を通しました。
実際他の巻は主人公の恩地対航空会社という
山崎豊子小説王道の色が濃いようですが
この巻は主人公もある程度脇に引いて、事故の経緯と
遺族の様子と事故現場の様子、その後の
現場検証が詳細に綴られています。
沈まぬ太陽は、作者が実際に遺族や
JALの職員に取材して回った経緯をもとに
書かれているのでフィクションでありながら半分は
ノンフィクションというどこからどこまでが本当かは、
読者の判断に委ねられるという内容になってます。
遺族は大半が実名で、日本航空の職員に関しては
モデルと定義される人物はいても、名前は劇中の人という扱いに。
金属疲労による後部隔壁の破壊(事故の8年前のしりもち事故が原因)によって
30分も制御を失った際に山に激突した訳で、乗客・乗員は相当の恐怖だっただろうことが
伺えます。これ読むと、しばらく飛行機には乗れなくなっちゃいますね。。。
他にも日航機墜落事故について扱った本は多数ありますが
フィクションもまじえてるものの詳細が分かりつつ、読みやすい本ということで
事故を扱ったものでは定番になってる作品なので、興味のある方は一読あれ
重い本ですが、安全について、身内がもしこうなったら
とかあれこれ思うことはあるはずです。来年には映画化もされるみたいですね。
by kgapk2004 | 2007-06-09 15:00 | ブックレビュー