人気ブログランキング | 話題のタグを見る

06年11月HPリニューアルに伴い、ブログタイトルもリニューアル。


by kgapk2004
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

車輪の下で

車輪の下で_c0005235_1535319.jpg何故か最近古典ブーム
昔、教科書に載ってた文が
妙に記憶に残ってたことと
こないだはカラマーゾフ
=ロシアだったので
今度はドイツのものを・・・
となんとなく思いつきw
ヘッセの「車輪の下で」を
光文社古典翻訳シリーズで
出たのを機会に読んでみました。
もともと児童向けに書かれていたからか
訳者の力なのか、海外古典としては異例なほど
読みやすかった作品です。子供の心や教育問題がテーマなんで
学生の頃に読んでたらもっと共感できたんじゃないかと思いますが
今の時期に読むからこそ、納得できる点もたくさん盛り込まれてました。
ドイツ本国の10倍くらい日本で読まれてるとのことなので
そんだけ日本の受験戦争や競争社会が過酷ってことなんでしょうね。。
また、自然描写が凄く丁寧で、目に浮かんできそうな抜群の情景描写が
いくつもありました。なので、余計狭い環境に閉じ込められ
精神を病んでく中盤以降の主人公の対比が際立って痛々しいのですが。。
神学校に行ってからの展開、キャラの描写が丁寧なんで途中から
世界名作劇場かなんかを見ているような気分にもなりました。
作者の自伝要素も濃いので、実在のモデルの人たちがいたみたいですね。
作品のテーマからは離れちゃいますが、そのまま普通に学生生活を
続けてく展開も見たかったかもしれませぬw
by kgapk2004 | 2007-12-29 15:41 | ブックレビュー